最近ペットショップでもよく見かけるようになったチンチラ。
フワフワの毛並みとつぶらな瞳、フサフサの長いしっぽが特徴のネズミの仲間です。小さなまえ足でエサを持って食べるしぐさや、リラックスして寝ている表情がとってもかわいいですよね。
チンチラってどんな動物? 飼ってみたい! そんなあなたに……今回はチンチラの魅力や飼育方法をくわしく解説します。
チンチラはなつく動物です
チンチラは一般的に好奇心が旺盛、甘えんぼうで人によくなつきます。
個体差はあるものの、なれてくるとおやつをねだって膝の上に乗ってきたり、手からおやつを受け取って食べたりするようになります。コミュニケーションがとれると、とってもかわいいですよね。
さらに抱っこできるようになると、フワフワの手触りに癒されます。
音声あり
チンチラの価格帯は?
チンチラは毛のカラーが豊富です。カラーによっては希少なものもあり、販売価格が変わってきます。
代表的なカラーと特徴、販売価格帯は下の表のとおりです。
カラー | 特徴 | 価格帯(円) |
スタンダードグレー | もっとも一般的で人気のカラー | 26,800~39,800 |
シナモン | うすい茶色で目がぶどう色 | 26,800~39,800 |
シルバーパイド | 全身は白、頭や背中がシルバー | 39,800~49,800 |
ブラックベルベット | 黒く、胸は白い | 42,800~52,800 |
ブラックエボニー | 全身の毛が黒 | 49.800~59,800 |
バイオレット | 青紫色、希少なカラー | 49,800~69,800 |
ホワイト(黒目) | 全身の毛が白、目は黒 | 62,800~89,800 |
出典:Chinchilla House
チンチラ飼育は難しい?必要なグッズ8つ
チンチラを飼育するにはどんなグッズが必要? ひとつずつ紹介していきましょう。
ケージ
チンチラの飼育には、金属製のケージが必要です。もともと野生のチンチラは岩場で暮らしていたので、運動能力が高く、ジャンプ力があります。じゅうぶんな高さのあるケージを用意しましょう。
巣箱
ケージの中には、チンチラが安心して眠れる巣箱を設置してあげましょう。ケージ内でも上下に動きまわれるように、高い位置に吊るすタイプがおすすめ。
エサ入れ
チンチラはケージの中でもよく動きまわるので、エサ入れはケージに固定できるものであれば、エサがこぼれたり汚れたりするのを防ぐことができます。衛生的に使えるように、食器部分を取り外して洗えるものがよいでしょう。
床に置くタイプを選ぶときは、傾いたり倒れたりしにくい陶器製のものを選びます。
給水器
ケージに取りつけるタイプの給水器が最適です。チンチラが立ち上がって飲めるように、少し高めの位置に取りつけてあげましょう。
砂場
チンチラの毛には「ラノリン」という油分が多く含まれています。余分な油分や汚れを落とすために、定期的な砂浴びが必要です。砂が飛び散るので、砂浴び専用の容器がおすすめ。砂はチンチラの砂浴び専用のものを用意しましょう。
回し車
ストレス解消のためにも、ケージの中に回し車を設置しましょう。チンチラの体長は25~35cm。チンチラの大きさにあったサイズの回し車を選んでください。小さい回し車だと、背骨を痛めてしまうことがあります。
ステップ
チンチラは上下運動が好きなので、ケージ内にステップを取りつけてあげると喜んで遊びます。
かじり木
チンチラの歯は一生伸びつづけます。かじり木をかむことで歯の伸びすぎを防ぎ、ストレス解消にもなります。
チンチラの生活リズム
チンチラは基本的に夜行性の動物です。昼間は巣箱の中で眠っていることが多いです。静かな環境を作り、ストレスをあたえないようにしましょう。
夕方ごろからは活発に動きはじめます。ケージから出して運動させてあげたり、コミュニケーションを取ったりするのに最適な時間帯です。
チンチラの運動量
もともと野生のチンチラはアンデス山脈の岩場で暮らしていたため、筋肉質なうしろ足で岩場をピョンピョン飛び跳ねて移動します。丸っこい体形、短い手足からは想像しにくいですが、とても活発な動物です。
ケージの中だけでは運動不足になってしまうこともあるので、ケージから出して運動させてあげましょう。
運動させる場合は、チンチラにとって危険なものがないか、じゅうぶん確認してください。思わぬすきまに入ってしまったり、いろんなものをかじってしまったり、高いところにも平気で上ったりします。安全な環境をととのえてから運動させるようにしましょう。
チンチラのエサは何をあげる?
チンチラのエサは下記のとおりです。
- 主食 チモシーやアルファルファなどの牧草
- 副食 チンチラ専用のペレット
- おやつ 野菜やくだもの
エサの量
牧草は歯の伸びすぎを防ぎ、健康を維持するのに必要不可欠です。いつでも食べられるようにしておきましょう。
ペレットは決められた分量どおりにあたえ、おやつはコミュニケーションを取るときに少量あたえるようにします。
エサの時間
チンチラは夜行性なので、夕方から夜間にエサを食べる量も多くなります。夜間にエサがなくなってしまわないように気をつけましょう。
またペレットやおやつは毎日決まった時間にあたえましょう。
チンチラの寿命について
チンチラの寿命は10~15年。生活環境や個体差にもよりますが、20年以上元気に生きたという例もあります。
小動物としては長寿なので、長く一緒に暮らせる動物です。
長いつきあいになるので、責任を持ってお世話できるかどうか、しっかり考えてから飼うようにしなければならないですね。
チンチラを飼うときの注意点
チンチラを飼うときには、3つのポイントに注意しましょう。
- 電気コードに気をつける
- 砂浴びをさせる
- 温度や湿度管理
1.電気コードに気をつける
チンチラは運動が大好き。ケージの中だけでは運動量が足りない場合もあるので、お部屋に放して運動をさせてあげることもあるでしょう。
お部屋で運動させるまえにはかならず、電気コードを片づけたり、かじられないようにカバーをしたり、ガードを徹底してください。チンチラが誤って電気コードをかじると感電してしまう危険性があります。
2.砂浴びをさせる
チンチラは、高山地帯の乾燥した気候から身を守るために「ラノリン」という成分を皮脂腺から分泌しています。
古くなったラノリンや毛についた汚れを落とすためには、砂浴びが不可欠です。できれば1日に1回、5~15分をめやすに砂浴びをさせてあげましょう。
砂浴び用の砂は、できるだけ粒子がこまかく、砂浴び用として殺菌されているものを使います。
砂浴び用の容器は、ケージ内に入れっぱなしにしておくと、砂におしっこやうんちをしてしまうことも。容器は砂浴びの時間だけケージ内に入れてあげるほうが、衛生的でよいでしょう。
チンチラの砂浴びは、体をきれいにするだけでなくストレス発散にもなります。人間でいうと、お風呂でのリラックスタイムといったところでしょうか。いつもきれいな砂を使い、気持ちよく砂浴びさせてあげましょう。
3.温度や湿度管理
チンチラは温度や湿度の変化にとても敏感な動物です。
もともと高山地域に暮らしていた動物なので、とくに暑さや湿気をきらいます。チンチラにとっての快適温度は17~25℃、湿度は40%前後を保つようにしましょう。
じつは日本の高温多湿な気候は、チンチラには適していません。チンチラの被毛は乾燥に適応するしくみになっているので、ジメジメした季節にはとくに皮膚病などを発症しやすくなってしまいます。
温度・湿度管理を徹底するとともに、ケージ内はつねに清潔にして、チンチラの健康を守ってあげましょう。
チンチラを診られる病院を探す
ペットとしての歴史はまだまだ浅いチンチラ。小動物を診てくれる動物病院の中でも、チンチラを診られる病院は多くありません。
飼うまえに、近くにチンチラを診てくれる病院があるかどうか探しておきましょう。
うさぎとチンチラは一緒に飼える?
うさぎとチンチラは、どちらも
- 草食動物
- 夜行性
なので、一緒に飼いやすいといえます。
ただしどちらも臆病な動物なので、ケージは別々にして対面させるタイミングなど、少しずつならしながらトライするようにしましょう。
まとめ
知れば知るほど飼ってみたくなる、魅力いっぱいのチンチラについて紹介しました。
チンチラの飼うときのポイントは、
- 運動量が多いので、ケージ内でも運動できるように回し車やステップをつける
- 健康維持のために砂浴びをさせる
- 温度、湿度の管理をしっかりおこなう
- ケージから出して運動させるときは、安全対策を万全に
です。
チンチラにとって快適な生活環境で、愛情を持ってお世話してあげれば、あなたの家族の一員として長く一緒に過ごせるはず。
モコモコ、フワフワで元気いっぱいのチンチラとの生活を楽しんでくださいね。
出典:ペットショップのコジマ
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