うさぎのおやつとして思わずあげたくなるひとつに「ブドウ」が思いつくのではないでしょうか?
しかし、ブドウは与えてはいけません。
ブドウ以外もじつはくだものの中には、与えてはダメなもの、与えかたを間違えると命にかかわるものがあるのです。
人間の食べものを与えるときには、すべてに注意すべきことがありますが、今回はその中でも獣医師の意見もふまえて飼い主なら知っておくべき、ブドウについてご紹介します。
うさぎにブドウを与えていいの?
うさぎにブドウを与えてはいけません。じつはブドウを食べることによって、すべてのうさぎにあてはまるわけではないですが、さまざまな病気にかかる可能性があります。
くわしい原因は解明されていないものもあります。しかし、たくさんの動物をみてきた獣医も一例として、ブドウを食べたことにより、うさぎがかかってしまった病気についてお話されています。
ウサギにはどうか?というところなのですが当院では一例だけですがぶどうの多給が原因と思われる腎障害、貧血、食欲不振になったウサギを経験しています。
そのためウサギにぶどうをあげるのは避けた方が無難でしょう。
果物など糖分の多いものは虫歯の原因にもなるため、あげないようにしましょう。
美味しいものを一緒に楽しみたい、食べさせてあげたいという気持ちから動物が病気になってしまっては目も当てられません。
意外と知られていないぶどうの危険性、十分に気をつけるようにしましょう。
引用:加藤どうぶつ病院
また、ブドウはくだものの中でも糖質と水分が多い食べものです。糖質は肥満の原因、大量の水分はお腹を下してしまいます。そしてブドウの皮は、のどにつまらせてしまう可能性があり、実は大きいためブドウひとつの実でもうさぎにとっては大きすぎて危険です。
腎不全をおこす可能性がある
ブドウを食べると、急性の腎不全になってしまうことがあります。
腎不全はもともと高齢うさぎがとくに発症する確率があがるといわれている病気。腎不全とは、腎臓の機能が低下して正常に動かなくなる病気で、老廃物の排出もできなくなってしまいます。
ブドウを食べたことによる腎不全の明確な原因は不明ですが、少しでも病気になる可能性があるのであればやはり与えないほうがいいですよね。
尿結石になる可能性がある
ブドウを大量に食べると、尿管に結石ができて痛みを伴う、尿結石という病気にかかることがあります。こちらはブドウを1度に大量摂取した場合にかかる可能性があるといわれています。
貧血や食欲不振になる可能性がある
うさぎによっては、貧血や食欲不振になるうさぎもいるようです。すべてのうさぎがなるとは限りませんが、少しでも可能性があるのであればやはりオススメはできません。
虫歯になる可能性
ブドウだけに限らず、くだものはとても糖質の多い食べものです。与えすぎると虫歯になるので、くだものを与えるときは人間と同じ感覚で与えてはいけません。
レーズン(干しブドウ)ならいい?
レーズン(干しブドウ)もブドウに変わりはないので与えることはしないでください。
レーズン(干しブドウ)は長持ちさせるために添加物が入っているものもあり、また砂糖を使っている場合もあるので、うさぎの体にはよくないでしょう。
ブドウの枝は?
うさぎ用に、ブドウの枝がかじり木として販売されているので、一般的には与えてもよいといえるでしょう。
心配なようであれば、ブドウのほかにもリンゴの枝やモモの枝なども販売されているので、わざわざブドウの枝を与える必要はありません。
出典:(書籍)もっと知りたいうさぎの秘密「うさごころ」がわかる本
まとめ
人間の食べものを与えるときには、食べものによっては細心の注意をはらう必要があります。
ブドウについては、じつはさまざまな飼育書を読んでいくと、「与えてもよい」と記載しているものもありました。しかし、ブドウを食べたことにより病気にかかってしまったうさぎも実際にいます。
そして、獣医さんも止めている危険な可能性がある食べものを、わざわざ与える必要はないでしょう。
私もうさぎを飼っており、最初はなにを与えるのも心配で、いろいろと調べました。心配するとキリがないですし、すべてのものに対して過剰に反応して考えてしまう必要はありませんが、危険性のあるもの、獣医さんのプロの意見でブドウはダメといわれているので与えないでください。
もうすでにブドウを与えてしまっているかたは、うさぎが味を覚えているので、よろこんで食べる姿を思うとあげたい気持ちになると思います。しかし、食べものは体をつくるもの。食べたものがうさぎの栄養、成長に変わっていきます。
うさぎの健康のことを、1番に考えてあげてください。うさぎが健康で長生きしてくれるように、どんな食べものでもうさぎの口にするものは与える前に、うさぎにとってよいものなのかどうかを調べてみてくださいね。
そして与えてもよいものは注意点に気をつけて、上手にブドウ以外のおやつを与えていきましょう。
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