うさぎは安産のシンボルとされるほど繁殖能力が高いことはよく知られていることです。
しかし、
- 実際うさぎの妊娠期間はどれくらいなんだろう?
- メスの場合、交尾はいつくらいからさせればいい?
- 赤ちゃんがお腹にいるときの特徴は?
など疑問がたくさんあると思います。
今回はそんなうさぎの妊娠期間についてご紹介していきます。
うさぎの妊娠期間
うさぎの妊娠期間は品種により差はありますが、28~31日です。
品種 | 妊娠期間 |
トウオブワタオウサギ | 27日 |
メキシコワタオウサギ | 30日 |
ヌマチウサギ | 37日 |
数日ずれることもありますが、33日を過ぎてしまうと遅いので獣医師に見せましょう。
うさぎは、品種によって違いはありますが生後4~5か月には繁殖が可能になります。
異性のうさぎがそばにいる場合は性成熟が早まる傾向も。
しかしながら、完全に成熟する6カ月~1年ほど待ってから繁殖させるほうがベストです。
あまり若いメスの場合、出産しても育てることができないことになります。
繁殖が可能な年齢
- オスは3~4歳まで
- メスは5~6歳まで
です。
つまり、妊娠が可能な年齢はメスの場合生後4か月~6歳までということになります。
ただし、年を取ると、産まれる子供の数は平均の7~8匹よりも少なくなります。
また、メスは年8回まで出産可能です。
そのため、単純計算すると生涯に最高48回の妊娠が可能ということになります。
この繁殖能力の高さから、海外では生命力のシンボルとされ、多産・安産のお守りとして「ラビットフット」といううさぎの足を身に着ける風習もあります。
一度出産したうさぎは、出産後間を置かずに新たに妊娠することが可能です。
しかし母体の安全を確保するため、最低6週間の間隔を置くことが必要となります。
また、うさぎは1年中妊娠できますが、繁殖に向いている時期、向いていない時期があります。
繁殖に向いている時期 | 春と秋 |
繁殖に向いていない時期 | 夏と冬 |
じめっとした梅雨や体力を消耗する夏、寒さによりストレスを感じる冬は避け、産まれてくる子うさぎの過ごしやすい春と秋を選んであげるのがよいでしょう。
妊娠期間(28~31日)を考えると、春や秋に切り替わった瞬間がオススメです。
妊娠中の行動
うさぎは妊娠している際、普段よりも神経質になることが多いです。
飼い主に噛みついたり、物にかみついたりと攻撃的な行動を見せることもあります。
神経が高ぶっている場合、そっとしておいてあげるほうがよいでしょう。また、普段と同じように動ける環境を整えてあげることも必要です。
運動不足になると出産に悪い影響をあたえてしまうことになるので、普段どおりへやんぽさせてあげることも大切。
食事については、妊娠中もいつもどおりにあげることが大切です。
人間と同じように食べ過ぎてもよい結果になりません。
しかし、体内で赤ちゃんが育っていくので十分な栄養素をあたえることも必要となります。
栄養補助食品や、アルファルファ牧草を取り入れるのも手段のひとつです。
交配のやりかた
音声あり
交配させる際、メスうさぎのケージにオスうさぎを入れてしまうのはやめましょう。
メスうさぎがオスうさぎを攻撃して交尾がうまくおこなわれないことがあります。
- メスとオスを一緒にして、メスうさぎが発情期に入っている場合、しっぽをあげて交尾の体制に
- オスはメスの背中に乗り、抱きかかえて腰を振ります
- オスが甲高く「キィー!」と鳴いてゴロンと倒れれば交尾終了の合図
- 余裕があれば念のため、時間を少しおいてからもう一度交尾をさせても◎
交尾が完了したら、オスがメスを追いかけまわして繁殖に支障が出る場合があるので、すばやくオスとメスを別々にしましょう。
妊娠期間中の注意点
妊娠期間中、交尾後からゆったりとノーストレスの状態で過ごさせてあげ、妊娠期間中を安心して出産できる環境づくりをすることが大切です。
妊娠中のうさぎは栄養価の高いエサとたっぷりの新鮮な水が必要です。
栄養満点のペレットや、アルファルファ牧草などを用意してあげましょう。
また、出産予定日の1週間ほど前に巣箱を用意してあげて。
出産日が近づくと巣箱にうさぎ自ら干し草を運び、お腹まわりの毛を抜いて巣作りをはじめます。
うさぎのお見合いもある
うさぎ同士の相性をみる、うさぎのお見合いも存在します。
- はじめにお互いの存在を知らせるため、うさぎが中にいるケージを近くにおいて様子をみる
- いきなり一緒にしてしまうと、自分の縄張りに侵入したと感じケンカになる可能性があるので注意
- 1~数日様子をみて、警戒心が少ない・相性がよいと感じた場合、一緒に過ごさせてみます
- ケージ内で一緒にするなら、必ずメスをオスのケージに入れましょう
- メスのケージにオスを入れる場合、メスがオスに襲い掛かったり、交尾を嫌がる傾向があります
- うさぎの性格・相性にもよって差はありますが、すぐに交尾をするカップル、時間がかかるカップルなどさまざま
ケンカになってしまった場合は、水のスプレーをかけたり厚手の軍手などでケガをしないように離したりしましょう。
うさぎが妊娠してから
うさぎは妊娠すると、とても神経質になります。
今までの環境を変えないように気を使いながら、できるだけ静かに見守ってあげて。
妊娠したかの確認方法
妊娠の確認は交尾の後2週間まではわかりません。
この時期を過ぎてから獣医師にみてもらうのがよいでしょう。
しかしながら、動物病院へ連れていくことがストレスになるのであまりオススメはできません。
レントゲンを撮ることにより妊娠の有無が確認できますが、熟練の獣医師さんの場合は触診によっても判断できます。
うさぎの出産のとき飼い主は何かする?
うさぎが妊娠した後は飼い主ができることは基本的にほとんどありません。
食事・水分補給の際、できるだけうさぎに負担がかからないようスピーディに。
また、妊娠・出産後のうさぎには栄養たっぷりのペレット・牧草をあたえましょう。
うさぎの妊娠期間は約1か月ですので出産予定日を予想しておきます。
そして出産予定日の1週間前ぐらいに「巣箱(産室)」をケージに設置。
そして産室の床材用に牧草・干し草を入れておいてあげると、うさぎ自身で床材を敷きつめ、自分の毛を抜いて巣箱に敷き、巣作りを開始します。
子うさぎが産まれたら
通常子うさぎは母親のミルクを飲んで育ちますが、何らかの事情で母乳なしで育てることになった場合、飼い主がミルクをあたえることになります。
育児放棄などが理由の場合、子うさぎの免疫力が弱い場合があります。
その場合、選ぶミルクは乳糖が調整されており、ミルクオリゴ糖が配合されたものを選ぶと◎。
また、人用乳幼児酸菌などを適量加えることでより母乳に近いものとなります。
ミルクをあたえる哺乳瓶には、先の細くなったスポイトなどが望ましいです。
かみしめた際に口の中をケガしてしまわないよう、先のやわらかくなったものが望ましいです。
通常3~5週間で子うさぎは離乳していきます。
その後は離乳食をあたえつつ、成長をみながら徐々に通常のうさぎと同じ食生活にシフトしてあげましょう。
お母さんうさぎからミルクをもらっていた場合、子うさぎが生後2ヶ月が、親から離す時期です。
子うさぎの数だけケージを用意して独立させてあげましょう。
子うさぎはこの頃たくさん食事をしますので、ペレットや牧草を十分に用意してあげて。
子うさぎが飼育できない状況の場合は、里親に出します。
知り合いで譲り先が見つからない場合は、里親サイトなどを利用することも考えてみましょう。
まとめ
- うさぎの妊娠期間は品種により差はありますが、28~31日
- 完全に成熟する6カ月~1年ほど待ってから繁殖させるほうがベスト
- メスは年8回まで出産可能
- 一度出産したうさぎは、出産後間を置かずに新たに妊娠することが可能ですが、母体の安全を確保するため、最低6週間の間隔を置くことが必要
- うさぎは妊娠している際、普段よりも神経質になることがあり、飼い主に噛みついたり、物にかみついたりと攻撃的な行動を見せることがあります
- 出産予定日の1週間ほど前に巣箱を用意してあげると、出産日が近づくと巣箱にうさぎ自ら干し草を運び、お腹まわりの毛を抜いて巣作りをはじめます
- 子うさぎを親から離すのは生後2ヶ月の頃
- 子うさぎが飼育できない状況の場合は、里親に出しましょう
うさぎが妊娠して、かわいい赤ちゃんが生まれてくるのをみるのは幸せですね。
私の飼っていたうさぎも、一度妊娠出産を経験しています。
4匹産まれ、そのうち2匹を里子に出して2匹を我が家で一緒に暮らしました。うさぎ4匹一家のいる大家族でとても楽しい日々を過ごしました。
うさぎの繁殖を考えているかたはぜひ計画的に繁殖をおこなってみてください。
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