あれっ、うちの子くしゃみしてる? なんてこと、ありませんか? かわいいうさぎさんがくしゃみをしていたら心配になるものです。
くしゃみをするのには5つの原因があってスナッフルが主に考えられます。だけど、他にも原因があるので何かあったらどうしよう……と不安になりますよね。
くしゃみは放置していると死に至ることもあります。
今回はうさぎさんのくしゃみの原因別にご紹介していきます。うさぎさんの症状によってくしゃみの原因が変わっていくので、症状と合わせて参考にしてください。
うさぎのくしゃみ5つの原因
音声あり
うさぎのくしゃみの原因は5つあります。
- スナッフル
- パスツレラ感染症
- アレルギー
- ほこりが鼻に入る
- くしゃみの原因が歯の不正咬合の場合も
でも、「原因ってどうやって見わけるんだろう」と悩むあなた。くしゃみにも原因がたくさんあるとわからなくなりますよね。
それでは、原因別にうさぎのくしゃみについてみていきましょう。
1.スナッフル
うさぎによくみられる鼻風邪の総称を「スナッフル」といいます。放置していると命に関わる病気なので、注意が必要です。
スナッフルの症状
- 透明でサラッとした水溶性の鼻水
- 連続するくしゃみ
- 目やに
が主な症状。
他の病気と同じように、食欲不振や便がいつもと違うようなら注意が必要。
スナッフルの病気のサイン
- 前肢の内側や鼻の周辺が鼻水で汚れてガビガビになる
人間と同じように鼻が気になるので前肢で鼻をこすります。そして、悪化して副鼻腔炎になると、
- サラサラの透明だった鼻水がネバりのある膿性の鼻水に変わる
副鼻腔炎の鑑別診断のポイントとして、
- スナップリングノイズ(呼吸をするとズーズーという音)が聞こえる
副鼻腔炎を治療せず放置していると、肺炎に進行する場合も。そして最悪の場合、呼吸困難により死亡することもあります。
スナッフルの原因は、パスツレラ菌
パスツレラ菌という細菌感染が原因です。
実はパスツレラ菌は、病気になっていないうさぎの鼻腔内にも存在しています。
スナッフルの症状は、ストレスが引き金になって発症すると考えれられています。
スナッフルは動物病院でどのような治療をするか
対処療法をおこないます。スナッフル初期や進行して悪化しているなど症状によって違います。
- 抗生剤による治療
- 免疫力を回復させる
免疫力を回復させるには、ストレスのかからない生活環境がポイント!
スナッフルの予防と注意点
ストレスのかからない生活環境にしてあげましょう。
- 飼育部屋の温度:室温23℃、湿度50から60%
- こまめに空気の入れ替え
太陽の殺菌作用を得るために日向ぼっこができるとなおよしでしょう。
多頭飼いしている飼い主さんは覚えておいてください。スナッフルは感染します。スナッフルになったうさぎは、別の部屋で飼うようにして、他のうさぎと触れ合わないようにしてください。
また人にも感染することもあります。
- 小さい子供
- 老人
は免疫力が弱いので、家族にかからないようにうさぎを触ったら、手洗いや消毒をおこないましょう。
2.パスツレラ感染症
パスツレラ感染症は、その名の通りパスツレラ菌によって引き起こされる感染症です。
スナッフルの原因にもなります。
- 連続するくしゃみ
- 鼻水の初期症状
- 目やに
- 涙目
- 鼻の周りの炎症
- 呼吸が苦しそうにぜーぜーする
などの重い症状まであります。
3.アレルギーによるうさぎのくしゃみ
アレルギーは、
- 不衛生な環境
- ほこり
- ダニ
- ハウスダストの多い環境
にいたりすると引き起こされたり、もともとのうさぎさんの体質によって引き起こされます。
4.ほこりによるうさぎのくしゃみ
ほこりやごみ、チモシーの粉が鼻に入るとくしゃみをすることがあります。
僕もチモシーを食べているとき、チモシーの粉が鼻に入って連続でくしゃみをします。
5.くしゃみの原因が歯の不正咬合の場合も
くしゃみの原因に、歯の不正咬合もあります。
不正咬合とは、歯の噛み合わせが合わないことを言います。歯が噛み合わないと、一生伸び続けるうさぎさんの歯が歯茎に刺さり、そこから炎症がおきて鼻水やくしゃみに関連する場合もあります。
とくに高齢のうさぎさんは不正咬合がおきやすいです。しっかり獣医さんの検診を受けて、ちゃんとご飯を食べているかをチェックしましょう。
うさぎのくしゃみの原因別チェックシート
1.スナッフル 2.パスツレラ感染症
- くしゃみをしているか
- 鼻水が出ているか
- ゼーゼーズーズーと苦しそうな呼吸をしているか
- 目やにが出ているか
- 涙目になっていないか
- 鼻の周りがかさぶたのように炎症が起こっていないか
- 食欲が落ちていないか
ゼーゼー、ズーズーしはじめる前に病院へ向かいましょう。早めの治療が肝心です。
3.アレルギー
アレルギーに関しては、獣医師さんの受診のもと、正確な検査をされることをおすすめします。
スナッフルなのか、アレルギーなのかわからない場合は、獣医師さんにまず診てもらいましょう。
4.ほこりが鼻に入る
- ほこりやチモシーが多い環境に置かれていないか
- 一時的なものであるか、ずっと続いているか
- 鼻水は出ていないか
鼻水は出ていない、たまにくしゃみをするといった一時的なものでしたらほこりやチモシーが鼻に入ったのでしょう。鼻水やくしゃみが続いていたらスナッフルやパスツレラ感染症を疑ってください。
パスツレラ感染症は人獣共通感染症なので人にも感染します
パスツレラ感染症は人獣共通感染症(じんじゅうきょうつうかんせんしょう)としての感染症でもあります。
パスツレラ感染症にかかった場合、
- うさぎと密な接触をさけ距離をとる
- ケージやトイレなども清潔に保つ
上記のふたつをまず心がけましょう。
まず、くしゃみをしている、鼻水が出ているなどの症状があったらすぐに病院に連れていってください。人にとってはなんてことないくしゃみですが、うさぎにとっては命にかかわることもあります。「あれ、おかしいな?」と思ったら早めの診察を受けましょう。
そしてもうひとつ大事なのは、うさぎさんにとってのストレスを軽減させることです。
ストレスは、
- 環境的要因
- 物理的要因
- 精神的要因
などさまざまです。
室温は暑すぎないか、寒すぎないかをチェックしましょう。大きな音がするところにはなるべくケージを置かない、飼育環境が変動しないよう、安定した環境で過ごせるようにするなどのうさぎさんへの配慮をしましょう。
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うさぎのくしゃみを予防する5つのルール
うさぎさんのくしゃみは、日ごろのケアで予防することができます。かわいいわが子のために、しっかり対策をとりましょう。
1.ケージを清潔に保つ
まず、スナッフルの原因の多くとなるパスツレラ菌に感染しないために、ケージ内を毎日清潔に保ちましょう。
- トイレはこまめに交換する
- お皿も洗う
- お水は毎日交換する
少しずつの積み重ねがスナッフルの予防となります。
2.水の飲み位置に気を付ける
私の体験談として、うさぎが水を飲んだ後にくしゃみをすることがたびたびありました。
獣医さんに話を聞いたところ、「水や異物がつっかかるとくしゃみをすることがある」とのことでした。
水の飲み位置がよくなかったのが、つっかかっていた原因でした。
あなたのうさぎさんも水を飲みづらそうにしていませんか? つっかからないためにも、給水器の位置に気を付けてみましょう。
器官に入ると、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)になる可能性もあります。水を飲んだ後にくしゃみをしていないか、よく観察してみましょう。
3.チモシーの粉をよくふるう
うさぎさんも、チモシーの粉が鼻に入ったらくしゃみをします。
チモシーをあげる前に、粉をよくふるっておきましょう。粉をふるうのは面倒というかたもいると思います。そういう場合、粉を事前にふるってあるチモシーもあります。
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「チモシーを食べているとくしゃみをよくしているな」、といううさぎさんでしたら、そちらを購入することをおすすめします。
4.ハウスダスト、ダニを増やさないようにする
くしゃみの原因がアレルギーの場合、ハウスダストやダニを増やさないために、うさぎのケージ以外にも部屋全体をこまめに掃除しましょう。
- 掃除機をかける
- 布団はひんぱんに干す
などの対策をとるだけでも、ハウスダストやダニの増えかたは違いますよ。
5.毎日うさぎさんの体調チェックをする
毎日うさぎさんを気にかけ、体調チェックをすることで症状が重くなる前に病院に連れていくことができます。
私が普段おこなっている、うさぎに対しての体調チェックをご紹介します。
- 歯は伸びすぎていないか(不正咬合の予防)
- しっかりとチモシー、ペレットを食べているか(食欲はあるか)
- 水は飲んでいるか、または飲みすぎていないか
- 変な歩きかたをしていないか
- 毛並みはぼさぼさしていないか、毛づくろいはできているか
- 鼻水は出ているか、くしゃみ、変な呼吸をしていないか
- 体を丸めてじっとうずくまっていないか
とくに、4と7はくしゃみと関係ないんじゃないの? と思うかもしれません。実は私のうさぎは、パスツレラ菌による斜頸(首が傾いて目がぐるぐるすること)が起こったことがあります。
そのとき、変な歩きかたをしていたり、うずくまっていたりしました。
パスツレラ菌はくしゃみや鼻水のほかに、斜頸などの症状も引き起こす可能性や、おなかの調子をくずしたりもします。
日頃からくしゃみだけでなく、さまざまな視点からうさぎさんの体調をチェックしましょう。免疫力が弱るとスナッフルだけでなく、いろいろな体調不良の兆しが見られます。
毎日細かくチェックすることが大事ですよ。
まとめ
今回はうさぎのくしゃみについてご紹介しました。
かわいいうさぎさんは、平気そうに見えて実は具合を悪いのを必死に隠す動物でもあります。
毎日細かくうさぎさんを見てあげることで、うさぎさんが具合悪くなるのを防ぐことができます。
「あれ、おかしいな?」と思う症状があったら、すぐに動物病院に連れていって診てもらってくださいね。
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