うさぎのおしっこに血が混じっていた……
- メスだから生理かな?
- もう繁殖ができるのかな?
- それとも何かの病気で出血している?
血尿かどうかわからない……など、うさぎのおしっこに血を確認したら疑問が尽きないと思います。
今回はそんなうさぎの生理について、正常な尿と異常な赤い尿の違いについてお伝えします。
うさぎに生理はあるの?
出血の有無ですが、うさぎには周期的に出血をともなう生理はありません。
いつから出産できる?
うさぎの女の子は、生後3か月を過ぎたころから妊娠が可能です。
交尾した刺激によって排卵が起こります。
発情期は年中で男の子を女の子に近づけると男の子は発情し、高確率で妊娠します。
性成熟したあとはほぼ常に繁殖が可能です。
うさぎは1度に3~6匹を平気で生みますが、10匹前後産むこともまれにあります。
場所がなくて飼えない・多くて飼いきれないなどの場合は繁殖させる前に必ず飼いたい人を探しておきましょう。
うさぎは生理がないのにどうやって子供を作るの?
うさぎには決まった発情期がなく、年中繁殖することができるのです。
うさぎの女の子は、4~17日の発情期と1~2日の休止期を繰り返していて、交尾をすることの刺激によって排卵を促します。
健康なうさぎの女の子は1年中どの日でも交尾を受け入れ、高確率で妊娠可能。
発情期の女の子のうさぎは、お尻を触ると腰を上げて受け入れるポーズをとる。そのときに、男の子と出会うと交尾を開始するのです。
うさぎが生理のように出血をしたら
うさぎさんが最近赤いおしっこするんだけど、血尿か色つきおしっこかわかんなくて怖い(´・Д・)なんかわかる人いないですかね? pic.twitter.com/bUZ4E7BA3H
— うさぎ教 (@ota_kabi) May 5, 2014
うさぎが生理のように赤い出血をしたら、血尿、または赤い色の尿の可能性があります。
血尿の場合、子宮疾患や結石による膀胱炎など、病気が原因であることが考えられるので、速やかに獣医師に相談しましょう。
正常な赤い尿・異常な赤い尿の違い
血尿かどうかは見た目からはわかりません。
うさぎは
- いわゆる普通の透明な尿
- しろっぽくサラサラしたものが混じった尿
- オレンジ~赤っぽい尿
などいろいろな種類の尿をします。
健康でも赤っぽい尿をすることも。
違いを知るには、尿(液体)を持って行って、動物病院で調べる必要性があります。
赤色尿
オレンジ~赤っぽい尿をしている場合、血液の由来ではなければ、それはポルフィリンという色素の成分が混じっている尿です。
また、エサに含まれるβカロチンなどの色素成分によって尿の色が赤い色や朱色になることも。
いまだ正確なところはわかっていないのですが、うさぎの純粋な赤色尿の場合、害はなく治療の必要性はまったくありません。
しかしながら、見た目だけでは血尿との違いは判別不可能です。
血尿
- 尿全体が赤くなる
- 尿の中に血の塊がみられる
- 鮮血が陰部から出ている
など血尿の程度や状態はさまざまです。
持続的に血尿をすることはまれで、ときどき血尿になり普通の尿になることを繰り返すことが一般的にみられます。
見た目だけで血尿か赤色尿かを見わけることはできません。
血尿が疑わしい場合、動物病院などで尿検査をおこなう、または尿検査紙を購入して血液反応の有無を確認しましょう。
うさぎの発情期の行動と特徴
うさぎは発情が多い動物です。
これは排卵が常におこなわれていることが理由のひとつ。
生まれて数か月で発情行動がみられるようになります。
発情期には人懐っこくなる子もいれば、警戒が激しくなる子もさまざま。
普段よりもそわそわしていたり、トイレをそそうしてしまったり、体力を使いすぎて食欲が減ることもあります。
特に縄張り意識が強くなるので、やさしく接してあげることが必要です。
スタンピング
うさぎは発情期になると興奮してスタンピングをおこないます。
ペットとして飼われているうさぎは、スタンピングを
- 寂しいとき
- 何かが気に食わないとき
- 不快なことがあったとき
など気持ちを伝えることに使用。
うさぎは鳴くことができない動物ですので、感情表現の一種として身体で気持ちを伝えるのです。
野生の世界では、うさぎが周りの仲間に警戒を知らせるため、地面をダンッと踏んで鳴らす警報音的な存在でした。
また、スタンピングはうさぎ飼い界隈では「足ダン」とも呼ばれています。
発情期のスタンピングはうさぎの習性でもあるので簡単にはやめさせることができません。
音が気になる場合、ケージの下に防音マットやクッション性のあるマット類を敷いて音を抑えたり、ケージ内のエサの容器を響きにくいものにしたりするなど、工夫して音を抑えましょう。
スプレー
トイレ以外の場所に、うさぎが尿を飛ばすことがスプレー行為と呼ばれています。
男の子の発情行為と思われがちですが、女の子も男の子と同様のスプレー行為をおこなうことがあるのです。
何故スプレーをするのかというと、「うさぎの縄張り意識の強さ」が理由にあります。
発情期を迎えたうさぎは、さらに縄張り意識が高まり、スプレー行為で自分のにおいを誇示するのです。
スプレー行為はうさぎが持つ本能なので、残念ながらしつけることは難しいとされています。
無理にうさぎをしつけると、ストレスからさらにスプレー行為がエスカレートすることも。
対策としては、サークルやケージにガードをつけましょう。
段ボールや新聞紙では非効果的ですので、
- プラスチック製の板
- ビニールシート
- テーブルカバー
などを活用してスプレーから部屋を守りましょう。
スプレー行為に困っていて繁殖を考えていない場合、避妊・去勢を視野に入れることもよいでしょう。
しかしながらスプレー行為が癖になっている場合は避妊や去勢をしても治らないこともあります。
獣医師とよく話し合って決断しましょう。
マウンティング
交尾の際に、男の子のうさぎが女の子のうさぎの上に乗り、腰を振る行動です。
発情期で興奮しているときは飼い主の手足や、ぬいぐるみなどにも同じ行動をとることがあります。
マウンティングがエスカレートすると、噛みついたり攻撃したりすることもあるので、飼い主にマウンティングしそうになったら止めましょう。相手がぬいぐるみなどで合った場合もあまりにしつこい場合は一度片づけて気をそらしてあげて。
威嚇がひどいと感じた場合はそっと見守り、むやみにテリトリー内(ケージ内など)に手を入れないようにしましょう。
偽妊娠
女の子のうさぎは、発情期にいろいろな刺激で、妊娠していないのに体が妊娠したと勘違いしてしまう状態になることがあります。
偽妊娠になると、巣を作ったりする行動や、テリトリーを守ろうとして怒りっぽくなったりすることがみられるのです。
また、飼い主が腰からお尻にかけてなでるスキンシップが偽妊娠のきっかけになることも。
偽妊娠を避けるためにも、発情期には過度なスキンシップを控えるようにしましょう。
女の子のうさぎは体が赤ちゃんを産むことができる状態になると守りの行動が増えます。
神経質になる子が多いのでやさしく見守ってあげましょう。
巣作り行動として
- 床をしつこく掘る
- 毛(特に胸の毛)をむしる行動
- やわらかいもの(ティッシュやタオルなど)をかじって集める
様子が見られます。
飲み込んでしまうと大変なので、見かけたらそっと片づけましょう。
乳腺が腫れるなどの身体の変化が起こることもあります。
行動が過剰すぎると感じた場合は獣医師に相談してあげてください。
まとめ
- うさぎに生理はない
- 交尾をすることの刺激によって排卵が促される
- うさぎの女の子は、生後3か月を過ぎたころから妊娠が可能
- 性成熟したあとはほぼ常に繁殖が可能
- 繁殖させる前に必ず里親を探しましょう
- 血尿かどうか見て判断する方法はないので尿検査紙を用いるか獣医師さんに相談しましょう
- 発情行動をしつけることは難しいので、そっと見守る
- 繁殖の予定がないのであれば、発情行動がクセづく前に去勢・避妊を考える
- 去勢・避妊で確実に発情行動が収まるとは限らない
ということでした。
私の飼っていたうさぎも、1度妊娠出産し、4匹の子供をもうけました。
2匹の子供を家で飼うことにし、残りの2匹も無事里親さんが見つかったのですが、幼かった私は子うさぎを里親に出した直後、さみしくて涙したことを覚えています。
意図しない繁殖だったので、てんやわんやでした。だけど、子供たちはとても可愛らしかったです。
計画的な繁殖が1番よいこと! これから繁殖を考えている人は里親の確保・親うさぎの遺伝的要素など、しっかりと準備してから挑みましょう。
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