うさぎのひげが落ちていて、「ラッキー!」と小瓶に集める……。
そういった経験があるうさぎ飼いのかたも多いと思います。
しかしながら、うさぎのひげが持つ役割についてご存じですか?
今回はうさぎのひげについて、役割や抜けたときの対処方法など、イラストを交えてご紹介します。
うさぎのひげの役割
音声あり
うさぎのひげには
- センサーのような役割
- 神経が通っているため、切ると痛い
という特徴があります。
うさぎのひげって抜いたり、カットしたりしてもいいのかな? という疑問をよく目にしますが、うさぎのひげは切ってはいけません。
ひげの根本部分にたくさんの神経が通っているので、無理やり抜くことや刃物で切ってしまうと、痛みを感じることが。
また、うさぎのひげは「触毛」(しょくもう)ともよばれており、感覚器官として狭いところを通るときなど、
- 道の幅を知るという役割
- 風の方向・風の強さ
- 湿気や気圧の変化
などを感じ取っています。
ひげのセンサーがあるおかげで、うさぎは暗い中でもぶつからずに走り回ることが可能で、風下に身を置き捕食者に匂いを気取られないように計算することもできるのです。
さらに、目のついている位置の関係上みえない口先の食べ物を、
- 鼻の嗅覚
- ひげの触覚
を用いてその食べものの種類、好き嫌いなどを判別しています。
このように、うさぎにとってひげは、欠かせない大切なからだの一部なのです。
うさぎのひげは何本あるの?
うさぎのひげは、例として
目のうえ | ホホ | 口まわり |
4~5本 | 1本 | たくさん! |
これくらい生えています。
顔から四方八方に、にょきにょきピーンと伸びているたくさんのひげで、いろいろなことを感じ取っています。
うさぎのひげがチリチリに縮れている場合
ミニレッキスやスタンダードレッキス、ベルベッティンロップなどの品種によっては、生まれつきひげが縮れているうさぎが。
長いひげは切れてしまうことがよくありますが、短く細かいひげは残ります。
また、「うさぎのひげは生え替わるときに先端がくしゃくしゃになる」という説もあります。
冬場には、ストーブなど暖房にくっつきすぎてひげがチリチリになるうさぎも。
人間用の暖房機器は特に注意が必要なので、うさぎが近づかないようサークルなどで必ず囲っておきましょう。
うさぎのひげが白い場合
うさぎのひげが白い場合、なんら問題ありません。
病気や加齢で白くなった……? と思われるかもしれませんね。
しかしながら、うさぎの被毛が小さいころと比べて、大きくなってから色がかわって濃くなることがあるように、ひげもからだが大きくなって色が落ち着いたというわけです。
抜けた場合何かする必要は?
うさぎのひげが自然に抜けた場合、新しいひげがまた伸びてくるので、心配不要です。
顔をなでている最中に取れてしまった、ということもあるかもしれませんが、こちらも自然に取れたのであればまた生えてきますので、気にする必要はありません。
病気でもないので、そっとみまもってあげましょう。
結構抜けるのか?
ひげは思ったよりも抜けています。
ケージの中で発見したり、お掃除中床をコロコロしているとみつかったりと遭遇場所はバリエーション豊かです。
うさぎのひげは、抜けていても次々に生えてくるので、みた目はずっといつもどおりのうさぎなのです。
うさぎのひげが折れた場合
ひげが拍子に何本も折れてしまった場合は、平衡感覚を失ったようにふらふらとした動きかたをみせる場合があります。
1メートルほどの距離もおっかなびっくりでしか移動できなくなります。
それほどひげはうさぎにとって大事なものなのです。
切ったり抜いたりせず、大事に扱ってあげましょう。
うさぎのひげに枝毛発見!対処法は?
ひげが枝毛になった場合原因は
- ひげがものに引っかかり裂ける
- 栄養がかたよっている
ことなどが考えられます。
例えばケージの柵の結合している部分に、ひげが引っかかってしまうことなどで枝毛になることが……。
もう一度うさぎの飼育環境を見直してみることをオススメします。
もうひとつの、栄養のかたより・栄養不足が原因の枝毛は、ペレットや野菜など、与えるエサのバランスを考えなおすことで改善されます。
うさぎのひげは触ってもいい?
ひげはいろいろなものごとを感知するセンサーなので、個体差はありますが触ると嫌がるうさぎが多いです。
逆にひげの付け根あたりをなでられるとトローンとするうさぎも。
飼っているうさぎに合わせた接しかたをしてあげることでさらに仲良くなれるので、グルーミングを工夫してあげましょう。
うさぎの目のうえのひげ?は切っても大丈夫?
切ってはいけません。
うさぎの目のうえのひげ(触毛)も立派なセンサーの役割を持っています。
病気をしてどうしても切らなければ支障が出るなど、特別な理由がないかぎり、うさぎのひげは切らないようにしましょう。
うさぎのひげはお守りがわり
うさぎのひげを、なかなか見ることのできない貴重なものとして、幸運のお守りにしている人がいます。
うさぎのひげのお守りは、コンパクトでお財布にも入るので
- 持ち歩きがしやすい
- いつでも飼っているうさぎに想いを馳せられる
点ですぐれており、オススメです。
似た話で「ラビットフット」と言うラッキーアイテムがあります。
ラッキーアイテム「ラビットフット」とは
これがミッションインポッシブルのⅢにでてくるラビットフットなんだよねwww皆にあんまりにもラビットフットって何って聞かれるからこれでいいやって監督が言ってましたww #ミッション地上波鑑賞会 pic.twitter.com/h8G6kGz5k8
— 赤さか(表) (@sidekick221) July 29, 2018
「ラビットフット」と言って、うさぎの足を1940~1960年代のアメリカでは、幸運のお守りとされていました。
フランスを含むヨーロッパ全域でも有名なラッキーアイテムです。
うさぎの繁殖能力の高さから繁栄のシンボルとされ、目を開いたまま生まれてくることで邪眼から防衛する力を持つ。
また、穴を掘るので地下の霊と交流があるとされトータル的に「縁起がよい」ものとされてきました。
さらにほかの哺乳類にはみられない「前足が後ろ前に来る走りかた」をし、その小ささで大型動物のチータに匹敵するスピードを出すことから、西欧においてうさぎの足は「とてつもない力」が秘められていると考えられてきたのです。
仕掛けていた罠にうさぎの足だけ残っている=命まではとられない、ラッキーだ。
という理由でバイク乗りやヒッチハイカーの間で流行したそうです。
しかし、うさぎを飼っている人からみると
- 怖い
- 悪趣味だ
との意見も。
これに対応して、羊毛フェルトでフェイクのラビットフットキーホルダーを作られている作家さんなども。
本物は怖いけどフェイクなら……!といううさぎ飼いさんにオススメです。
まとめ
うさぎのひげには、
- センサーのような役割がある
- 神経が通っており切ると痛い
- 道の幅を知るという役割
- 風の方向・風の強さを感じる
- 湿気や気圧の変化も感じる
- エサの好き嫌いなども嗅覚とひげの触覚で感じ取っている
- うまれつきチリチリとしたひげのうさぎもいる
- 危ないので暖房機器はサークルでかこう
- 枝毛の原因は、ものに引っかかったか栄養不足、または栄養のかたより
- うさぎのひげはなるべく切らない
- うさぎのひげはラビットフットにかわるお守り
ということがわかりました。
飼っていたうさぎがお母さんになったとき、子供たちにひげをかじられてほとんどひげがなくなっていたという事件が発生しました。
お母さんうさぎは特にかわった様子をみせなかったのですが、もっと早く気づいてあげれば……! と今になって後悔。
うさぎたちの抜けたひげはもちろんコレクションして今も瓶に入れて飾ってあります。
幸運のお守りにもなり気軽に持ち運べるうさぎのひげ、ぜひとも
みつけたらコレクションしてみてください。
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