うさぎがリラックスして寝ころんでるときに見えるモフモフの足の裏、かわいいですよね。
でも何か足りないような……そう! ワンちゃんやネコちゃんの足の裏にあるようなプニプニの肉球がないんです。
うさぎの足の裏は、フワフワの体と同じように、やわらかい毛で覆われています。
では、なぜうさぎに肉球がないのでしょうか? その理由は、野生で暮らすうさぎの生態と関係しています。
また、おうちでうさぎを飼うときには、肉球がないからこそ、気をつけなればならないことがあります。
今回はうさぎの足の裏に注目しながら、肉球がない理由や肉球の役割、ケガや病気について紹介していきましょう。
うさぎに肉球がない理由
うさぎに肉球がない理由は、
- 草食動物だから
- 草原や森林など平坦な土地に住んでいたから
です。
肉食動物が獲物を狙うとき、足音を立てずに近づくことができるのは、肉球があるからです。
草食動物であるうさぎには、その必要がありません。
また、肉球には滑り止めの役割もあります。もともと、草原や森林などの平坦な土地に住んでいる野生のうさぎには、肉球は必要なかったのです。
肉球のあるうさぎの品種はいないの?
肉球のあるうさぎもいます。次の3種類のうさぎには肉球があります。
1.ミニレッキス
短毛種でビロードのような肌ざわりが人気。
🐰ぬ、ぬぬぬ。
🤦🏼♀️かわいぃぃ。 pic.twitter.com/op6guB3Io5
— ミニレッキスあずきくん (@mihazuki) 2017年9月18日
2.ホーランドロップ
垂れ耳(ロップ種)のなかでもっとも小さい品種。おだやかな性格で人懐っこい。
3.エゾナキウサギ
北海道に生息する野生の小さなうさぎ。
岩場に生息しているので、滑り止めの肉球が大活躍!
音声あり
うさぎに肉球がないから注意したいこと
フローリングやタイルなど滑りやすい床では、足が滑ってしまい思ったように動き回ることができません。
うさぎが活動する場所には、滑りにくいマットやカーペットなどを敷くようにしましょう。
また、うさぎの足のトラブルでよくみられるのが、ソアホックという足裏の病気です。
足の裏が汚れたり濡れたりする状態が続くと、少しのキズから炎症や感染を起こしてしまうことがあります。
私が飼っているうさぎは、トイレじゃないところでオシッコをしてしまうことがあり、気づかないうちに足の裏が汚れてしまっているので、この病気には注意しています。
ケージの床材が硬く、足裏が圧迫されて皮膚が壊死してしまうことが原因なので、
- 床材をやわらかいものに変える
- 牧草マットなどを敷く
なども予防に有効です。
もうひとつ、注意しなければならないのは、骨折です。
もともと、うさぎの骨はとても弱く、少し高いところから飛び降りただけでも骨折することがあります。床を滑りにくくするのはもちろん、必要な場所にはクッション性のあるマットなどを敷いて、ケガを予防しましょう。
そのほかの肉球がない動物
牛や馬、羊などの草食動物にも肉球ではなく、硬い蹄(ひづめ)を持っています。
- 馬のようにひとつの蹄は、平地を速く走って逃げるため
- 牛のように複数にわかれた蹄は、岩場や斜面でも安定して移動や方向転換ができる
それぞれ敵である肉食動物から、すばやく逃げられるようになっているんですね。
音声あり
草食動物でも体の大きなゾウの足はどうでしょうか? 肉球はありませんね。
ダヤーさんの足の裏👣#上野動物園#ゾウ pic.twitter.com/lxdC9wKzhr
— RRR (@RRR34134823) 2018年10月29日
チンパンジーなどの霊長類にも肉球はありません。
肉球についておさらい
肉球の正式名称は、蹠球(しょきゅう)といいます。
肉球の一部を指す「掌球(しょうきゅう)」との混同を避けるため、一般的に肉球と呼ばれています。
- 前足の裏、中央に位置する大きめの肉球が「掌球」
- その掌球の外側に並んだ5つの肉球が「指球(しきゅう)」
- また掌球の上部、離れた位置にあるのが、「手根球(しゅこんきゅう)」
- 後ろ足の裏、中央に位置する大きめの肉球が「足底球(そくていきゅう)」
- その外側に4つ並んだ肉球が「趾球(しきゅう)」
肉球を押すとプニプニした触感があります。
- 外側は角質層が厚くなったもので覆われていて、地面との摩耗から足裏を守る
- 表面は顆粒状になっていて、滑り止めの役割を果たす
- また周囲には発達した汗腺があり、肉球を保湿します
肉球の主な役割
- 衝撃吸収
- 足音を消す
- 滑り止め
の3つです。
1. 衝撃吸収
歩くときや走るとき、高いところから飛び降りるときの衝撃を吸収する、クッションの役割があります。
2. 足音を消す
獲物に接近する際には、足音を消して気づかれないようにします。
3. 滑り止め
岩場や硬い斜面などでは、滑り止めの役割を果たします。
また、肉球でものをつかんだり、しがみついたりすることができます。これらの役割を考えると、どんな動物に肉球が必要なのか浮かんできますね。
肉球のある動物たち
私たちの身近な動物では猫や犬、ライオンやトラ、チーターなどの肉食動物には肉球があります。
猫の肉球
たまらん😻♥️#肉球 pic.twitter.com/7rCgfZtdTw
— 原あや香 (@haraaya24) 2018年10月26日
犬の肉球
【肉球フェチ・・にはたまりません】#肉球 #ガイアイオン pic.twitter.com/DFqsuTmOxe
— 癒しアニマル (@ceturovubupu) 2018年10月23日
パンダの肉球
パンダにも肉球はあります。笹をつかむのに、肉球が役立ちます。
むしゃむしゃ🐼
2018/10/16#シンシン #肉球 pic.twitter.com/PJSPiFFPuS
— ころぱん シャンシャン 大好き♡ (@koropannikki) 2018年10月24日
まとめ
肉球の役割は、野生での生態に深く関係があるということがわかりました。
自然界でうさぎが暮らすには肉球は必要ないため、モフモフのかわいい足の裏になったわけですが、おうちでうさぎを飼うときには、足の病気やケガには十分注意してあげることが大切ですね。
私のうちのうさぎも、段差をピョンと飛び降りたりするので、クッション性のあるマットをきちんと敷こうと思います。
うさぎが快適に暮らせる環境に気を配りながら、かわいいうさぎとの暮らしを楽しみましょう!
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